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なんで炭酸はカラダに良いの?炭酸の作用と効果を知りたい!

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なんで炭酸はカラダに良いの?(depositphotos.com)

あなたは「炭酸」と聞いて何を思い浮かべますか?炭酸飲料、炭酸水、炭酸パックなどなど。炭酸は身近なところにさまざまな形で存在していますよね。

ところで、その炭酸が何から出来ているのか知っていますか?
身近にあるのに意外と知らない炭酸のこと。少しご紹介しましょう。

炭酸とは

皮膚科・内科として長年、炭酸の医療的な研究に携わり、その研究の成果として画期的な美容素材「炭酸ジェル」を開発した、日置正人医師は次のように説明しています。
「炭酸とは、気体である二酸化炭素(CO2)が水に溶けているごく弱い酸の状態のことを指します。二酸化炭素といえば空気中にも存在する、おなじみの気体です。知らずに炭酸飲料を飲んでいた人は、二酸化炭素を飲んでいたのか!と驚くかもしれません。二酸化炭素はその状態により、名称が変わります。気体の時は『炭酸ガス』、液体の時は『液体二酸化炭素』と呼ばれて主に溶接で使用されています。固体時がよく知られている『ドライアイス』ですね。こちらも冷凍食品の保存などに使われる、身近なものです」

このように二酸化炭素は、気体、液体、固体と形を変えながら、わたしたちの生活に役に立っています。その二酸化炭素に強い圧力をかけて水に溶かしたものを、炭酸として利用しているのです。

炭酸の性質

炭酸ガスは水に溶けやすい性質があります。15℃の水1㎥であれば、ほぼ同じ量の炭酸ガスが溶け込みます。水温によって溶け込む量が変化し、水温が低い方がたくさんの炭酸ガスが溶け込みます。水温が上がると溶けにくくなり、10℃から60℃に水温が上がると、水中に溶ける体積は3分の1にまで減ってしまいます。

よく冷えた炭酸飲料の方が、炭酸の刺激を感じることはありませんか?同じ炭酸飲料でもぬるい方が炭酸が抜けてシュワシュワしないのは、炭酸の性質によるものです。

「炭酸飲料水のボトルの栓を開けると、プシュっと音がして泡が出てきます。これは、大量の二酸化炭素に強い圧力をかけて水に溶かして作られている炭酸飲料水が、ボトルの圧力から解放され抑え込まれていた二酸化炭素がいっせいに空気中に逃げていく現象です」と日置医師。

二酸化炭素は液体から気体に変わると、約500倍の容積に膨らみます。少しの炭酸がすごい勢いになるのもうなずけます。

炭酸濃度について

炭酸は温度や圧力によって、形を変える性質があるということが分かっていただけたと思います。より高濃度の炭酸を作りたければ、低い温度で強い圧力をかける必要があります。

ところで通常、炭酸の濃度はppm(ピーピーエム)という単位で記されます。市販の炭酸飲料だと、3000~6000ppmくらいの濃度です。かなり高濃度ですが、開封すると一気に炭酸が抜けますので、実際口にする時は、1000〜3000ppmくらいかなと思います。それでも十分強いですよね。

温泉なら炭酸濃度が250ppm以上だと「天然炭酸泉」、1000ppm以上なら治療効果のある「療養泉」と言われています。

炭酸コスメを選ぶ時に気をつけたほうがいいこととして、日置医師は「炭酸濃度を参考にするのがお勧めです。炭酸濃度が1000ppm以上のものは一律『高濃度』と表記できますが、その数値には1000ppmのものもあれば、10000ppmのものもあり、大きな違いがあります。高濃度の方が刺激は強くなりますので、初めての方は低めの方が安心かもしれません。お好みの濃度が見つけられるように、購入の際は確認してみてくださいね」と話しています。

炭酸の作用と効果

炭酸を使った美容法は、ここ数年で多くの人に認知されるようになりました。肌や体に良いというポジティブなイメージで広まっている炭酸美容ですが、わたしたちの体に具体的にどのように働きかけているのか、理解している人はあまり多くはありません。
炭酸の基本的な作用と効果を知れば、もっと炭酸美容への理解が深まり、その効果を楽しんで実感できるのではないでしょうか。

炭酸がわたしたちの体に働きかける作用は、大きく分けて2つあります。

酸素供給作用

動物は酸素なしには生きられません。人間もそうです。酸素はわたしたちの体を健やかに保つためには、欠かせないものです。新陳代謝が活発でエネルギーに満ちた体をキープするには、酸素が体のすみずみまで行き渡る必要があります。その手助けをしてくれるのが、炭酸ガス(二酸化炭素)です。

血液中の酸素は通常、赤血球に存在するヘモグロビンというたんぱく質と結合して運搬されています。ヘモグロビンと結合した酸素だけを細胞に送り込むために、ヘモグロビンから酸素を引き離す役割をしてくれるのが、二酸化炭素なのです。

細胞内にある二酸化炭素が血中に放出されればされるほど、ヘモグロビンは酸素を放ちます。

この「二酸化炭素量の変化によって、ヘモグロビンが切り離す酸素量も増える効果」を、発見した生理学者のクリスティアン・ボーア氏の名をとって、「ボーア効果」と言います。

炭酸美容はこのボーア効果を利用して、肌に二酸化炭素を与えて、酸素を増やしているのです。酸素が増えることで細胞も活性化します。

血行促進

日置医師は「二酸化炭素には強力な血管拡張作用があります。実は二酸化炭素がどのように働きかけて血管が広がるのか、具体的なメカニズムはまだ解明されていません。おそらく体内の二酸化炭素と酸素の量のバランスを取るために、二酸化炭素が皮膚に作用すると、そこへたくさんの酸素を送り込もうとして、毛細血管が拡張されるのではと考えられています」と語ります。

二酸化炭素により毛細血管が拡張され、体の末端まで血液がしっかり巡ると、老廃物が流されると同時に、新陳代謝に必要な栄養素や酸素も体中に運ばれます。これはストレッチや運動によって血行が良くなるのと同じ効果。もちろん肌のターンオーバーも促され、美肌効果が期待できます。

「全身の血行が良くなれば肩こりや冷え性も改善されますし、糖尿病や高血圧、心筋梗塞などの予防にもなります。これが炭酸濃度の高い温泉に治療効果があると言われる理由の1つです」と日置医師。
そしてその仕組みは美容だけでなく、現代医療の現場でも大いに役に立っています。

医療現場での炭酸

炭酸ガスの細胞修復効果や新陳代謝の促進効果などを利用した、いわゆる炭酸ガス療法は、ヨーロッパでは古くから動脈硬化、心臓病などの循環器系疾患への治療に役立てられていました。

日置医師によると「温泉に炭酸が溶け込んだ炭酸泉は古くからドイツでは治療効果がある療養泉として保険診療が求められているほどです。心臓疾患や高血圧症、神経疾患に効果がある炭酸泉として年間で70万人が訪れます。この地で療養を受けるには医師の処方箋が必要ですが、ドイツ人の場合、滞在治療に健康保険が適用されます」とのこと。

今では日本でも炭酸ガス療法が広まり、アトピー性皮膚炎をはじめ、末梢動脈血流障害(閉塞性動脈硬化症、バージャー病)、慢性関節リュウマチ、高血圧などに改善効果が期待されています。

今後も炭酸ガスを用いた治療法は研究が進み、新たな可能性を見出すのではないかと期待されているのです。

普段何気なく口にしている炭酸飲料にも含まれる炭酸ガスは、形を変えて医療にも美容にもここまで効果を発揮しています。
炭酸への理解を深めたあなたも、次に炭酸水を口にする時や炭酸泉に入浴する時には、炭酸が働きかけている作用を思い浮かべながら、その刺激を感じてみてください。

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